サックスの保管方法は?

サックスは楽器本体のほとんどが金属製でできているので、他の木製のクラリネットやバイオリンと比べるとその耐久性がはるかに上です。

しかし、金属製だからこそサビやラッカー(表面の金属塗装)の剥がれなど気をつけなければならないことが色々とあります。

まず、本体ですが、こちらは専用のケースに閉まっておけば特に問題はないと思います。
ときどき金属表面の手垢などの拭き取り、もしくは艶出しのためにポリッシュと呼ばれる液体をつけて専用の布(クロス)で磨いておくと、金属表面が薄い膜のようなもので守られて購入時のままの輝きが長持ちします。

サックスの大半はラッカーと呼ばれる樹脂由来の塗料のようなもので表面を覆っているので、金属のような輝きは本体の材質である真鍮(=ゴールド色)や銀(=シルバー色)から来ています。
これら金属を守るために覆われたラッカーを大切に保護することが本体の材質そのものを保護することにもなります。

また、ポリッシュは真鍮か銀、つまりゴールドの楽器かシルバーの楽器かでも種類が異なりますので、購入時はよく注意してください。

次にネック、マウスピース、リガチャーですが、ネックに関しては楽器本体と同じ材質なので保管方法はほぼいっしょです。
ただネックにはマウスピースを差し込むためのコルクが存在しているので、これも唾などをよく拭き取って湿った状態のままケースに入れないようにする必要があります。
リードほどすぐにカビが発生するわけではありませんが、コルクも放ったらかしにすると黒く変色して徐々に硬くなっていきます。
いつまでもマウスピースを入れた際の弾力を保つためには、コルクにも気を配る必要があります。
リペアマンのいる楽器店ではマウスピースの口径に合わせて新しいコルクに張り替えてくれるところもあるので、ずっと使ってヘタってき場合には定期的に変えることもお勧めします。

マウスピースやリガチャーは特に寿命が来るような弱い部分はありませんが、リガチャーを購入して間もないときにやっておくと良いことがあります。
何回か使用して使えなくなったリードをマウスピースと買ったばかりのリガチャーにつけっぱなしにしておいて、そのまま箱などに保管する方法です。
これはリガチャーの形が自分が普段吹いているマウスピースの形に徐々に近づけるためだと言われていますが、本当にそうなるかはわかりません(笑)

ただ何もつけていないリガチャーほど不安定で無防備な状態はないので、リードといっしょにマウスピースにでも差しておいた方が無難な気もします。