マウスピースのくわえ方

マウスピースのくわえ方については、基本的なことはいっしょですがクラシック、ジャズなどの音楽ジャンルによって様々に異なります。

またソプラノ、アルト、テナー、バリトンの種類によってもマウスピースのサイズが変わりますが、基本的なことはすべて共通しています。
まず、下唇を下前歯に巻き込んで少し噛みながらクッションを作ります。
そのクッションの上にリードが乗っかるようにして、上前歯をマウスピースの先端から1~2cmのあたりで噛みます。
ずっと噛んでいると下唇が痛くなってアゴも疲れてきますが、慣れてくると徐々に平気になってきます。
このスタイルは主にクラシックで求められるマウスピースのくわえ方になりますが、最も基本的な方法でしっかりとした音を出すことが可能です。

一方で“サブトーン”と言われる擦れた息音混じりの音色がジャズなどの音楽ジャンルで求められますが、これは下唇をほとんど巻き込ませずに唇の力のみで下からリードを噛みます。
初めはこちらの方が大変かもしれませんが、これも慣れてくれば長時間でも耐えられるようになってきます。

しかし、両方のマウスピースのくわえ方を自由に変えることは基本的には不可能と言われています。
“二兎追うものは一兎も得ず”とはまさにこのことで、やはりどちらかの音色を追求していくのが理想的だと言えます。

楽器を構えてマウスピースをくわえたら、すべての位置確認が完了させます。
背筋を伸ばしアゴを少し引いて構え、楽器が持ちやすくなるよう位置を探します。
高さが合わなければストラップを上下してベストな位置を探しましょう。
楽器は両手で支えるのではなくて、上前歯とサムフックをかけている右親指だけで支えている、という感覚がポイントです。